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No.033 広い庭の設計・施工〜小田原市 K邸〜2003/05〜11

敷地が約116坪で家が30坪、つまり86坪の庭を作り替える工事でした。
この広い土地をどうお見せしたら分かりやすいのか写真の選択に困りますが、
まずは外観の変化と図面を見てください。

建物基礎
(1)旧家解体後新築基礎
造園工事開始
(2)造園工事着手
完成
(3)完成

 建物は小田原の(有)村武建設さんが建てたものです。
   [下請け]という形ではなく、お客様と直接交渉をさせて頂けるのでウチの仕事としてお手伝いしています。
   下の平面図(クリックするともう少し大きく見られます)をご覧頂くと全体が把握しやすいかと思います。

拡大する


旧家の解体前に伺ったときは奥が見通せないほど木や石がぎっしりあって
お客様の希望はとにかく木を最小限に減らして地面をなるべく減らし管理しやすく ということでした。
木と石を1/10位に減らして再利用するものだけを主庭の一角に集めました。

施工前
(1)施工前
仮植
(2)再利用する木を仮植
掘削、整地
(3)本植、掘削、整地
下地
(4)真砂土舗装下地
デッキ
(5)デッキと真砂土舗装
施工後
(6)主庭施工後

deck1
リウッドデッキ(玄関前を臨む)
deck2
リウッドデッキ(約7坪あります)


車庫と門前アプローチを兼ねた広いスペースです。約52uあります。
ここはスタンプ工法で岩肌風に凹凸を付け90p角の石板を敷き詰めたように演出してみました。
この辺ではまだあまり普及していない施工法のせいか通りがかりの人たちが興味深そうに見ていきます。
施工前
(1)施工前
下地
(2)砕石下地とワイヤーメッシュ
打設
(3)生コンの打設
ハーデナー1
(4)カラーハーデナー1回目散布
ハーデナー2
(5)カラーハーデナー2回目散布
スタンプ
(6)シームレススタンプ
リリーサー
(7)リリーサーの色
目地
(8)目地切り作業
施工後
(9)施工後

施工後
施工後

 
スタンプ工法はハーデナーと呼ばれるカラーセメントを
生コンが固まる前に散布し、スタンプで型押しする手法です。
ハーデナーの色とスタンプがコンクリートにくっつきにくくするためのカラーリリーサーとの
微妙な色の組み合わせによって複雑な色合いと陰が表現できます。

次にご紹介するステンシル工法は生コンが固まる前にステンシル(目地模様)を乗せ
ハーデナーと呼ばれるカラーセメントを散布してコテでなでたあと目地材を剥がす手法です。
スタンプのような質感は出ませんが、色は複雑に混ぜ合わせることも出来、滑りにくい仕上げとなります。
固まらないうちなら岩肌の凹凸などを付けることも可能です。
施工前
裏車庫施工前
施工後
裏車庫施工後


下地
(1)下地
打設
(2)生コン打設
ステンシル
(3)ステンシルを敷く
ハーデナー
(4)カラーハーデナー散布
はがし
(5)ステンシルを剥がす
完了
(6)完了
玄関脇の部屋の前に目隠しの人工材竹垣を設置しました。
アルミ骨材料を特別に曲げ加工しオリジナリティーを出していますが
施工する職人達はちょっと苦労していたようです。

骨
(1)竹垣骨組み

組む
(2)組み立て
完成
(3)完成


最後に門まわりの様子です。
門から玄関へのアプローチは大きなキャラ玉を迂回するようになめらかな曲線になっていて
コンクリート舗装の上にフロアビーズ(砂利の樹脂接着工法)で薄い緑色に仕上げました。
庭の真砂土や車庫土間の色の反対色を持ってくることでメリハリを付けています。

外側
門外側
内側
門の内側

 私どもにとりましてはこの広さの施工は数少ないほうでして、現場も遠いこともありかなりの日数を要してしまいました。
 それでもお客様は辛抱強く待ってくださり、毎日お茶をご用意くださりありがたいことです。
 旧家が在ったときから、新築して造園外構が完成するまでずっと関わってきたので思い出深い現場になりました。


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