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庭木の手入れ 〜サツキの刈り込み〜

サツキの刈り込み方について解説します。
サツキやツツジは花が終わったら(終わりかけたら)なるべく早く刈り込んだ方が、種子を作らせないので木が疲れず、来年の開花に影響しにくいのです。
大きさを維持したい場合と、まだまだ大きく育てたい場合とでは刈り込み方が違いますが、今回は充分成長した植え込みの大きさを維持する場合を想定して説明致します。

サツキ施工前
サツキ施工後
刈り込み施工前・後

上左の写真(施工前)は確かに新芽の色もきれいで柔らかい感じがして捨てがたいのですが、そう言って刈り込みを手加減していると道路側にもはみ出してくるし、枝が間延びして貧弱になり目が詰まなくなります。形や大きさを維持することを主眼に心を鬼にして充分な深さで刈り込みましょう。
刈り込み直後は右の写真のようになってしまいますがこの時期なら1週間もすればきれいに生えそろいますから大丈夫です。先を見越して手入れすることが重要なのです。

浅い刈込
標準刈込
刈り込み深さの比較(右写真程度の深さを推奨)

サツキやツツジに限らず刈り込んで大きさを維持する植木は、基本的には前年度の位置まで刈り込まないと当然大きさは維持できません。
上左の写真は刈り込み位置が浅い例です。ツンツンと4〜5本まとまって出ているのが今年伸びた新芽ですが、この先っぽだけを刈った状態です。
刈り込みの目的は大きさを縮めるだけでなく、花柄の元に種子が出来て(左写真中の玉状に見えるものがめしべの元が膨らんだもの、つまり実です)木が疲れるのを防ぐ目的も重要です。サツキの場合は花が咲いた後にその脇から新芽が伸長するのですから、花柄を切り落とすということはつまり新芽を元から切り落とすということです。
当然新芽の若々しい緑色はかき消されてしまいますが、またそこからもう一度新芽が吹くので心配はいりません。むしろ1回目の芽吹きよりも短く出ますので膨張を防げるので好都合です。

刈込施工中
施工途中
手前は刈り込みが終わったところ、奥は刈り込み前の状態です。その差は10センチくらいはあるでしょうか。「こんなに刈り込むの?」と思われるかもしれませんが、この時期だからこそこのくらい刈り込めるし、また刈り込まなければならないのです。


刈込施工中
施工途中
刈り込むと枝だけになってしまってゴツゴツした感じになってしまう部分も当然あります。切り口が目立つほどの太さの枝は輪郭よりも少し内側でもう一度切り戻しておくと、次に芽吹いたときにちょうど輪郭に揃ってくるし、切り口も目立たなくなってきれいな仕上がりになります。
時間に余裕があればこの「一手間」を掛けてください。

掃除
刈りカスや落ち葉
刈り込み作業が終わったらソウジです。手入れ作業の中で一番重要なのはこの「掃除」ではないでしょうか?
落ち葉なども取り除きながら刈りカスをきれいに掃除してください。輪郭より内側にあって刈り込めなかった花柄も取り除きます。
枯葉や刈りカスを放置すると病害虫の温床となるばかりか、内側からの芽吹きを妨げてしまい、表面だけにしか葉っぱがないがらんとして下枝が上がった悪い木になってしまいます。
施工後
施工後
去年と同じ大きさにまとまりました。ゴミの量が以外に多いと思われる方は、普段の刈り込み方やソウジが甘いのかもしれませんよ。

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