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投稿日:2007/04/21(Sat)

Q:86-1 私達(嫁含む)は木が大好きな者です。
貴殿ほど信頼できる所はないのでしょうかと思っているくらいです。(近ければ絶対に頼んでいます)

つい最近深植えがダメだと、ある人に教えていただき、意味がわからず。やっと理解できるも2年前に買った3本の松、梅1本が深植えでした。何人もの業者に剪定もしていただきましたが、だれも指摘しないのです。

前記の桜も、見てくださいと言うも、桜は切ら無い方がいいとの返事のみ(お金出して頼んでるんですよ庭木の剪定を=桜も) そこで貴殿のHPには本当の事が書いてある。深植えの事も・・

普通の業者はたんなる散髪屋で木がどうなっても、知らないって感じですね、木を愛していない。
で、もう業者には頼めません、自分でやろうと、嫁も木が大好きで・・・でも業者にはまかせられんと、サジなげ。

教えて下さい、桜の予行で、今日約直径40CMあるギンモクセイの木の手当てをしました。
地面から高さ50CMぐらいの所までえぐれてまして(空洞化)
ちょうど半円あるかないかで、厚さは10CMぐらいで木が支えられています。(木は凄いですね、こんなんでよく生きていると) モルタルで高さ10cmほど埋められていたのですが・・・
それを外して、(外れていたので)腐食部分をチェーンソー、サンダー、やすりで処理後、トップジンMを数回塗布しました。

で後はやはり円形になる様に埋めた方がよろしいでしょうか?
根がしっかり張っているのか、風で倒れそうな気配はないですが・・・
モルタルはダメでしょうか?

色んなHP見ましたが、最近はウレタンが主流とか?

安くて何かいい方法がありましたら教えて下さい。
デンドローサンもありますが・・・
やはりウレタンがいいのでしょうか?

A:
 直径40センチとは立派なギンモクセイですね。木を大事に思う気持ちが伝わってきて嬉しいです。ただ、、、愛する方向を間違えると木に嫌われかねないと言うこともあるようです。例えば、木に良かれと思ってせっせと生ゴミを根の周りに埋めまくり、それが腐って熱を出し根を傷めてしまう結果になったり、冬は寒かろうと根元に落ち葉を積み上げて害虫や病気の温床を作ってしまったり、水のやり過ぎで根腐れさせてしまったり、、、など、愛情が裏目に出ることもあります。

 腐食部分の除去というのも気持ちはわかりますが、果たして木がそれを望んでいるのかは疑問です。子供の頃転んですりむいた膝小僧のカサブタ。治りかけてはむしってしまいまた新たな血を出してしまう。自分でやるならまだしも他人にやられたら腹立ちますよね。

 どこまでが腐食でどこからが健全な部分か、これを見極めるのは専門家でも難しいところです。一昔前の樹木医はそういうウロの内部の黒くなった部分を腐食部だと判断して削り取っていたそうですが、その後、その部分は木が雑菌と闘っている部分(防護壁)だということになって「削ってはいけない大事な部分」なのだとわかったり、昔は穴にモルタルを塗ってご丁寧に色まで塗って処置して、やがて木の内壁とモルタルの接触部分の縁が切れて出来た隙間から雑菌だらけの雨水が入り込み、詰め込まれたモルタルが災いしてはけ口を失い腐れを助長してしまったりと、それはそれは木には迷惑の掛け通しだったわけです。

 モルタルがウレタンに替わり、クレオソートがトップジンに変わっても木をいじくり回すことの意味はそれほど変わっていないように思います。ある人にとっては愛情表現のひとつの形であろうし、ある人にとってはそれがメシの種であろうし、または自然に対する支配欲を満たしているのかもしれません。樹木医が、あるいは素人が木をいじくりまわすのにはそれぞれの事情があって、個人の自由ですし、何をしたから罪になるということではありません。
 ただ、自分のいじった木がそれ(処置)によって甦ったとか長生きできたとかと決めつけるのは横暴だと私は思っています。何とどう比較できるというのでしょう?
 自分が病気に罹って3人の医者に治療してもらって治ったとします。どの医者のお陰で治ったのだと断言できるでしょうか?あるいは医者に掛からずとも自力で治っていたものなのかもしれません。手術をしたから治ったのか手術しなくても治ったのか10個の薬のうちのどれが効いたのか、2種類の自分自身と比較することは出来ないのですから結論は出ませんよね。

 ひねくれ者の私の持論ですからあまり真剣に聞かれても困りますが、木だって治療と称した「いじくり」が本当に有効なのかはわかりません。私は「何もしないのが一番良い」と基本的には思っています。木の一部が腐り始めても生きようとする力のある木(またはそういう運命を持っている木)なら防護壁を作り腐れの進行を食い止めるでしょう。人間が手出しするまでもなく、なるようにしかならないのだと思います。朽ちて倒れる木はそういう環境と運命の中で生きています。

 いつも申し上げていますが腐朽菌の入った木は100%枯れます。腐朽菌を絶滅させて健康体になり不老不死を手に入れる木なんて絶対に存在しません。悲しいかな我々が木々を剪定する度に傷口は腐朽菌に晒されます。切れば切るほど木の寿命を縮めます。腐れの原因を作っておいてやれ削り取れだのモルタル詰めろだのは木にとっては迷惑千万。もとより切られたいと思っている木なんているはずがありません。

 「不自然」をなるべく作らないことです。そこに生えていた木を掘り取って別の場所に植えるのに、わざわざ以前より深く植えれば不自然ですし、日向を好む木を1日中陽の当たらない場所に植えれば不自然でしょう。枝葉があってこそ木として成り立っているものを丸太ん棒に切ってしまえば不自然でしょう。幹の一部がウレタンで出来てる木なんてそれこそ不自然。全ての弊害は人間の作り出す身勝手な「不自然さ」が起因しているのです。

 腐れのある木はそのままでは枯れてしまうかもしれません。でも腐れを削ればもっと寿命を縮めてしまうかもしれません。誰にもわかりません。わからないならそっとしておきましょう。人間が生まれるずっと前から木は勝手に生きてきたんですから、いまさら人間がしゃしゃり出ていじくりまわすのはやめませんか?倒れる危険があるならば腐れの無い部分まで切り戻して吹かし直すとか支柱をがっちりしてやればいいじゃないですか。少し栄養を付けたりして手を添えるだけで(が)いいんじゃないでしょうかねえ。
 安くて何か良い方法・・・しかも木に優しい方法とは「何もしないこと」です。木と語り気持ちを傾ける、見ていてやる、元気でいるよう祈る、それだけできっと木は満足なはずです。

 ウロにピートモスと炭を混ぜて詰め内部に不定根を出させる方法など樹木医の世界では色々と新しい試みもされているようですが私の持論はあくまでも「何もしない」ことなので、どうしてもそっちに興味があればその手のサイトを探してみてください。とにかくそのギンモクセイが倒れぬようきちんと支柱を掛けることが先決です。

Q:86-2 おしゃるとおりだと思います。
私も25年以上は病気では病院にいっていません^^(42歳です)
私もひねくれ者^^でしてというか自然派とでもいいましょうか、自然にまかせるタイプです。(医者がきらいです)
実は2年前に都会から田舎に引越しをいたしました。(自然派ですから^^)
道路前の桜とギンモクセイ以外の、前と横の庭の木がほぼ全滅で、元気な木は、友人の山に移植(2mぐらいの桜のみですが)しました。
前の持ち主が一応植木屋さんに植えてもらったようです、前の人は2年しか住んでいないので、何故?・・・と思い掘り返してみるとなんと土がまったく駄目でした(粘土質、他)植木屋さんは単に植えただけ、それも深植えだったかもです。

で仕方無しに土壌改良を、業者にたのんで実行しました。(面積の7割ぐらい)
これには相当な金額がかかりました、(本当に植木貧乏しています=車なんか中古のままですよ^^)今も嫁とこつこつ手ぼりで進めています。

ほぼ更地になったので、松3本(100年、80年、5年物)梅3本、大杉、他などを植えてやりました。

前記の桜、ギンモクセイは、道路前の庭にはじめからあった物で、(ここはそんなに土は問題ないみたいです)たぶん前住者の方の扱いがひどかった様な・・・・
桜は適当に切りまくりで、それはかわいそうな状態です。ギンモクセイもしかりです。

自分でなんとかしてやろうなどとは、まったく思っていません、なんとかならないかなあと、想い・・・自然にまかせるのが一番=同じ想いです。ただ素人すぎますよね、でも愛情は負けないですよ。

ここにきてから、木には畏敬の念で、見る度に、祈っています。

モルタルの不自然さが、いやでいやで(今回外し)、ウレタンでも確かに一緒ですよね、ただ信頼できる木下様にお聞きしたかったのです。大変嬉しいお返事です。

人間て本当に身勝手ですよね、自然にまかせるのが一番と想いながらも、私も他所から木を持ってきて、植えて満足しているですからね。(私と嫁は木に(精霊など)守ってもらうというスタンスなんですが=木は偉大で尊敬しています)
自分の身体は(嫁も)医者はきらいでいきません、薬も飲みませんが、自然の手当てはしています、木にも自然な手当てがしたいです。又教えて下さい。


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