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投稿日:2009/03/20(Fri)

Q:99 この冬に、花が咲いている小さな梅の木を購入しました。
梅は枝を切った方が良いと聞いたのですが、どのように切れば良いのかがわかりません。何かアドバイス頂けたらと思います。
今、葉が少し出始めた頃です。

A:
基本的には短枝を残して切り戻せば良いのですがまだ樹形が出来ていない若木のようですから枝数を増やしていく剪定をしなければならないでしょう。
 徒長枝は1/3から半分程度切り詰めますが、この際芽の向きをよく見て枝の下側に付いているいわゆる「外芽」の手前で切ってください。これは6〜7月の作業になると思います。
 その後も切り口からさらに枝が伸びると思いますので葉が落ちる頃にその枝先をもう一度詰めると樹形が整います。ただし8月中旬を過ぎるともう花芽が出来ていますので切り詰めすぎると花数が減ります。

 徒長枝には花が付きにくく樹形を乱すので、樹形を作る必要が無い部分なら根元から切り取っても構いません。(本によっては徒長枝はすべて元から切り取れと書いてある場合がありますがそれは極端です。木も必要があって出している枝ですから。)徒長枝をうまく処理するのがウメの剪定のコツかもしれません。強く切り戻せば強く返ってくるので、軽めに詰めておいてその後伸びてきた脇枝をまた軽めに詰めて少しずつ抑えていきます。
 今の時期、新芽の時期に強く出そうな芽先を摘んでおく「芽かき」によって徒長枝の発生を抑えることも出来ます。

 ウメは年3回剪定すると良いと言われています。そこまでせずとも良いのですが、要はこまめに手を入れれば結果に表れます。何年も放っておいていきなり「良い格好に」なんて作れる木では無いということです。

 一言でウメの剪定を語るのはとても難しいので、本や他のサイトも参照してみてください。但し、庭木で維持するための剪定方法と生産農家が実を多くならす為の剪定方法とは根本的に違いますので混同しないようにしてください。
 間違って切ったから枯れてしまうというような木でも無いし、修正も利く木なので失敗を恐れず、木と相談しながら経験を積んでください。


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