団粒構造とは、土の粒子と腐植が結合して小さな団粒(団子)をつくり、その団粒同士がさらに結合した状態(0.5〜2mm程度)を団粒構造といいます。 この土の粒子と腐植を団粒へと作り変えてくれるのが微生物・菌類、昆虫、ミミズなどです。 腐植、虫の死骸などを微生物が分解、ミミズなどがこの土を食べながら耕してくれる、その排泄物をさらに微生物が分解をする。 そうしてようやく、栄養分が根から吸収できる段階にまで分解されます。 この一連の連鎖の中で団粒構造が形成されます。 この構造により植物の生育に必要な根の伸張、水分、養分、酸素が確保できるのです。 では、なぜ化成肥料が土に良くないのか? それは、化成肥料がすでに根から吸収できる段階の栄養素だからです。 そういう意味では、即効性に優れ、植物にすぐに栄養を与えることはできますが、土壌の改良にはなりません。 微生物やミミズが食べたいと思うものはそこには無いのですから・・・耕してはくれません。 当然、団粒構造は形成されず、水分、酸素、土の固さは改良されません。 これで、”ミミズがたくさんいる土は良い土だ”とよく言うのを理解して頂けましたでしょうか。 植物の健全な生育を図るには、上記のことを理解し、土壌改良や施肥の際の参考にして頂けたらと思います。 追記 近頃は虫が苦手な方が増えて来ていらっしゃいますが、役目の無い生き物などいないはずです。 綺麗な花や実をつけるには彼らの存在なくしては有り得ないのですから・・・ もう少し、虫君たちに寛容な気持ちを持って頂けたらと思います。 |