No.013 改築に伴う改造園 〜神奈川区 K邸〜 |
ある日かかってきた電話。「ホームページを見たんですけど保土ヶ谷のI邸のような土間の仕上げをやっていただきたいのですが、、、」非常に具体的なご注文、ホームページ出してて良かったなあ! さっそく現場に行きましたが、全改築の真っ最中、足場と養生がかかった状態で図面の為の採寸が大変でした。お客様の意向は、既存の木をそのまま残してアプローチを作り、車庫と芝庭を同レベルで仕上げるというものでした。引っ越しの日取りが決まっていて、建物の竣工を待って始めた工事はかなり日程的にハードでした。 |
下見の時 |
施工前 |
施工後 |
道路から玄関への高低差は約80センチ。シイノキを現状のまま残すために根本のレベルを生かしてこんな階段にしました。実用性とデザイン性を兼ねています。腰掛けてもよし鉢植えを並べてもよし。 |
施工前 |
施工後 |
道路から玄関を見た様子。アプローチの左側に設けた和風の坪庭はここからは見えません。外からの眺めは建物に合わせ洋風に、門を開ける時、和風の庭が覗ける訳です。 |
アプローチ脇の坪庭。道路からは見えないこの庭は、この家の人と訪れたお客様の為だけの空間です。灯籠も水鉢も石も全て既存のものを再利用しています。改築の場合、家は新しくなっても住む人は同じな訳ですから、なじみのある木や石は出来るだけ再利用して残したいものです。 |
地割りとやり方 |
土留め、階段の下地ブロック積み |
タイルを貼り始める |
階段と坪庭の全景。バックの御簾垣はアルミの化粧柱に天然材のさらし竹を組んだもの。植栽はボウガシとソヨゴの株立ちと紅梅。階段の蹴上部分はタイル貼りで踏み面は砂利の樹脂接着仕上げ。道路の舗装はコンクリート下地に砂利の樹脂接着仕上げ。下地コンクリートが乾燥してからでないとこの仕上げは出来ないので工期がかかり、天候にも左右されてしまうのが難点です。 |
コンクリート舗装 |
砂利接着仕上げ後 |
決して安価な仕上げ材とは言えませんが、左のコンクリート舗装のみの場合と、右の砂利接着仕上げとでは、お金をかけただけの違いは出ます。樹脂が乾く前に硅砂(細かい砂)を振りかければ滑り止め効果も出てスロープにも使えます。土間に色を付けるだけで周りの景色に柔らかく溶け込む一つの造形物になります。 |
施工前 |
施工後 |
駐車場側の様子。コンクリートの駐車場部分と芝庭の境目には排水のためのU字溝を設置し、グレーチングふたをしています。 |