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投稿日:2003/08/19(Tue)

Q:24 以前植えていただいたやまぼうしの事なのですが(3年目になるのでしょうか)
去年葉っぱに黒い斑点が出て、茂る前に枯れて落ちてしまいました。今年は春から新緑の葉が茂りいい感じに夏を迎えましたが また最近ぽつぽつと黒い斑点が出ています。
剪定などはした事がなく太陽の下でこれという手入れもなく自然に育てて(苦笑)おりました。
ほっといてはいけない病気でしょうか、、(正直無知です)
まだ一度も花が咲かないのですが、これは若いせいと今まで気にしていませんでしたが、これも葉っぱの病気が原因なのではとにわか心配症になっています。
メンテナンスの方法を教えてください

A:

葉脈の部分に黒いシミのようになる病気のことですよね?
斑点病には違いないんですが多分黒星病だと思います。雨が続いて湿気が多いと出やすくなります。落葉を残らず掃除してベンレート水和剤を散布するのがまず第一です。また、冬期に石灰硫黄合剤を2〜3回散布しておくと効果的です。

 花は木本体が充実しないと咲きませんが、3年も咲かないとなると病気との因果関係も無視できません。光合成が充分行われないわけですから。根が充分に張って、むしろ根が窮屈な状態になると花は咲くものです。「花の咲かない木は無い」のですから病気を退治し充分な栄養が得られれば咲くはずです。

 ヤマボウシの場合、幹や枝にシンクイムシが入って木を弱らせることも多いので気を付けてください。穴やオガクズ状のカスを見つけたら殺虫剤を穴に注入しパテで蓋をしてください。

 ご質問の病気は私もお客さんの庭でよく遭遇します。病原菌は雨の中に混ざっていたり、空中をさまよっているものですから仕方ないのですが、特に自分で植えた木だったりすると何となく責任を感じてしまったりします。とはいえそこまでは保証できないのが辛いところです、、、。

 弱っているとおぼしき木には肥料は与えず、活力剤の類を与えて様子を見てください。
 秋にかけて落葉樹の葉っぱは次第に用を為さなくなってくるのですが、葉が減ってむきだしになった幹に残暑の強い日差しが当たると幹焼けしてますます木が弱ります。可能なら日除けや幹巻をしてやれるといいんですが、、、。


Q:30-2


早速ありがとうございます。
やっぱりほっといてはいけないんですね。。

落ち葉を掃除するということはそこから菌が感染するということなのでしょうか・・
ベントーレ水和剤を散布するのは葉が全て落ちてからとうい事ですか

A:

そうです、落ち葉から再び菌が飛ぶのです。菌は冬越ししたりもするんです。

 ベンレート水和剤は病気の拡散を抑えるために散布するので葉が落ちてからでは遅いのです。病気が発生していたらすぐにやることです。いえむしろ病気の発生前にやるべきことです。
 病気は予防が第一ですから事前にすべきなのですがベンレート水和剤は予防と治療に効果があるので、今からでもやらないよりはやった方がいいのです。

 ひとつ付け加えると、カビや菌類の病気は薬剤である程度対処できますが、ウィルス性の病気は今のところ対処法がありません。(ウィルスは空気感染しませんがアブラムシなどが媒介します。)
 言うまでもありませんが、植物の病気が(ウィルスにせよ)ヒトに感染することは絶対ありません。


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