(有)木下庭園管理トップページへ
投稿日:2004/10/30(Sat)

Q:12 樹脂接着砂利というのは自分でも簡単に施工は出来ますか?
どこで購入できますか?
施工の仕方を簡単で構わないので教えていただければ幸いです。

A:

 これは難しい質問です。簡単に出来るかどうかは個人の技量によって違うので、誰にでも出来るかと言われればNOとしか言えません。たとえば50センチ四方の浅い箱の内側に底から3センチ上に直線をぐるりと引き、箱の中に砂を入れコテでその線に沿ってならしてみてください。内側4辺に印があるわけですから普通に考えれば砂は水平にならせるはずです。ならし終わったら30センチ長さの水平器を色々な向きに置いてみてください。どこに置いてもほぼ水平なら合格です。中央がタイコにふくらんでいたりへこんだりしているようでは実地は無理です。これが1M四方のレベルで平らにならせればほぼプロの領域と言えます。

 樹脂接着砂利は基本的にはコンクリートのような平滑な下地が必要です。材料を大量に使って砕石下地の上に施工することも出来ますが、通常はコンクリート下地の上に1〜2センチ厚で施工します。

 下地作りがきちんと出来るかどうかで出来映えが大きく左右されます。仕上げ材を平らに塗りつけることよりもむしろ下地をちゃんと作ることの方が難しいとも言えます。車庫などの土間コンクリートが腕のあるプロによって準備されているとすれば、樹脂砂利はその上に塗るだけですから簡単です。

 下地のコンクリートがあるとするならばまずはキレイに洗浄してください。打って間もない土間なら表面のホコリを払うだけで構いませんが、古い土間なら洗浄に時間を掛けてください。水洗いしなければならないレベルの汚れでしたらこの日の仕上げは諦めて水洗いに専念してください。下地が濡れていると樹脂接着工法は行えませんので、十分下地が乾燥してから後日仕上げをすることになります。

 下地がきれいになり十分に乾燥していたらまずプライマーを塗ります。これは下地と接着砂利をなじませ強固に貼り付けるための作業です。プライマーは別に用意されているものもあるし練り混ぜに使う樹脂の一部を取り出して使うタイプもあり、メーカーによって違いますし、プライマーを必要としないものもあります。

 作業はスピーディーに行わなければなりません。できれば一人助手がいたほうが良いでしょう。施工する広さにもよりますが5平米以上あったらまず素人が一人では無理だと思います。

 プライマーを塗っている間に材料を練り合わせます。樹脂は2液性の場合と1液性の場合がありこれもメーカーによって違います。どちらがよいかは私には解りませんがそれぞれに言い分はあるようです。私は試しに使ってみた1液性がたまたまハズレだったせいもあり2液性を愛用しています。A,Bを一緒にして缶の中でよく混ぜ合わせたら砂利と混ぜ合わせます。砂利は十分に乾燥した専用の砂利を使用してください。濡れた砂利を使うと失敗します。完全乾燥の砂利は普通の砂利よりも当然高いですが、これは絶対ケチってはいけません。

 どろどろの樹脂とさらさらの砂利を混ぜ合わせて均一にベタベタな材料にするわけですが、左官用の舟で練っても良いですし深くて大きなバケツに入れて攪拌機で混ぜても良いですが、要は手早く均一に材料を作るということです。じきに硬化が始まるので時間が経てば経つほど塗りにくくなります。

 プライマーを塗った下地の上に材料を乗せてコテで素早く塗りつければ完了です。滑り止めしたい場合には5号程度の珪砂を樹脂が乾かないうちに撒いておきます。樹脂は他のものに付くと取れないので十分養生をしておいてから作業に掛かってください。使った道具はシンナーとボロ布でよく洗っておかないと次に使えなくなります。シンナーの種類は使う材料によって違うのでメーカーに問い合わせてください。私がよく使っている2液性の樹脂接着ですと翌日にはもう乗れますので一晩だけ夜露や雨を養生すれば大丈夫です。

 この材料がどこで購入できるかはネットで調べてみてください。ホームセンターでもあるかもしれませんが知りません。
 シンナーを扱うことになるので気分が悪くならないよう気を付けてください。夏場に大面積となると我々でも吐いたりしてしまいます。また、樹脂は人によってはかぶれたりしますので事前に準備や調査が必要ですね。

 やってみせれば簡単なことなんですが口で説明するのは面倒です。理解して頂けましたかねぇ、、、。

 言い忘れましたが樹脂接着砂利の施工の後雨に降られるとえらいことになりますので夜露や雨の養生は十分に行ってください。というか降りそうなときは施工しないのが無難です。下地も完全乾燥が条件ですから最低4日は晴天が続かないと施工は出来ません。


その他へ戻る トップメニューへ