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投稿日:2005/12/11(Sun)

Q:22 現在、相模原の造園会社に勤めているものです。
申し訳ございませんが、マサド舗装についてお教え願います。

現在、ある御宅の庭の改修工事を設計しております。
マサド舗装を考えておりますが、水を逃がすところがありません。マサド舗装自体の透水性はあるのでしょうか?
なければ浸透桝等を設置したほうがよいのでしょうか?
また、耐久性はいかがでしょうか?

A:

真砂土自体の透水性はあります。ただあまり転圧しすぎたり、金ごて仕上げしたりすると透水性能は落ちるようです。
排水マス等が無い場合は、砕石層を厚くして雨水を吸い取るしかないのですが、それでも雨量が多ければ当然飽和して水たまりは出来ます。

 水たまりは普通の土と同じように翌日には引いてしまいますが、湿気った状態が続くと藻(珪藻類)が生えて緑色や黒ずんだ感じにはなってきます。打設した当初の色をそのままきれいに保持することはできません。

 表面もボロボロもろけた感じにはなりますし、細かいヒビも入ったりします。耐久性の定義がわかりませんが「所詮は土である」と割り切ればどうという変化ではありませんが、お金を払って入れた材料とだけ考えればお客様への事前説明が足りないとトラブルになる可能性もあります。

 クレームを避けるため弊社では上記の説明は事前に行いますし、場合によっては施工例の他に経年変化を記録した写真をお見せして「このくらいの変化はします」ということを納得して頂いてから施工することにしています。(そういう写真が必要でしたら別途メールにてお申し出ください、協力します。)

 特に要注意なのは「凍結」です。岩でも凍結・融解を繰り返せば劣化して崩れるのと同じで、箱根で使用した例では表面はかなり早い劣化をしています。
 とはいえ、ぬからず、草が生えないという性能は保たれていますので「美観」という二次的性能を別にすればちゃんと機能していると言えるのではないかと思います。

 くどいようですが、あくまでも「土」ですから、完璧な美観保持は考えない方がよいと思います。


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